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識る - ニホンザル

Photo by Jeff's Nikon

Red Zoo

ニホンザル
【分類】 サル目 オナガザル科
【学名】 Macaca fuscata
【英名】 Japanese macaque
【生息】 日本の本州・四国・九州・屋久島
【固有性】 日本固有亜種(種全体として日本固有種)
【環境省Red Data】
 下北半島のホンドザル 絶滅のおそれのある地域個体群(LP)
 東北地方のホンドザル 絶滅のおそれのある地域個体群(LP)

ニホンザル(ホンドザル)と言えば、動物園でも人気者。赤い顔、お尻に茶色の毛、尾が短いのがとても愛らしい。そう言えば昔話にサルの尻尾がなぜ短くなったのか、という話もありましたっけ??日本では昔から各地にニホンザルがいたことから、昔話やサル回しにも見られるように、人とサルの関係は非常に深いものがあった。

ちなみにこの赤い顔に赤いお尻、日本では当たり前ではあるが、実はこれ、ニホンザルの特徴。世界の他のサルを見ると、黒かったり、毛と同系色だったりする。

ニホンザルはヒトを除く霊長類の中で最も北に生息し、北は下北半島から、南は九州まで、本州、四国、九州やいくつかの島など各地に分布している。屋久島に生息するヤクシマザルは屋久島固有亜種になる。

青森県下北半島に暮らすニホンザルは、ヒトを除いた全世界の霊長類の中では最も高緯度に生息していることでも有名。「北限のサル」とも言われている。

冬には雪の中をはしゃぎ回り、日本に豊富にある温泉に浸かっているその姿は「雪ザル(Snow Monkey)」として、世界的にも有名だ。

欧米では野生のサルがいないので、日本とニホンザルというのが非常に特別なものと考えられていた。この雪ザルという言葉も、サルが基本的に熱帯地域で生息していることにも由来している。

このニホンザル、生物多様性の関連で見ると、象徴種として知られている。象徴種とは、その種の保全が自然環境の保全をアピールすることにつながる種のこと。ニホンザルが生息するには、サルの食料となる果実や木の実などを供給する広葉樹林の森が必要となる。積雪地帯に生息するニホンザルは、冬はササの葉や冬芽、樹皮で飢えをしのぐが、その餌場の確保も必要だ。ちなみに下北半島に暮らすニホンザルは、海岸を採食場にすることでも有名。海岸に出て、岩に張り付いているヨメガカサ等のカサガイ類を剥がして食べるほか、ホンダワラやアマノリなど海藻類を食べるのだとか。また、漂着するダイコン、キャベツを拾って喰うことも観察されているなど、人に近い姿が親しみを持たれてきた。

しかし近年は開発による生息場所の減少などから、人里に出没し、畑を荒したり、人を襲うなどの問題が生じている。日光市では「サル餌付け禁止条例」を施行するなど、現在、サルと人間の共生の在り方が問われている。

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