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識る - ムツゴロウ

【学名】Boleophthalmus pectinirostris
【英名】Boleophthalmus pectinirostris
【分布】有明海、八代海、朝鮮半島、中国
【環境省レッドデータブック】絶滅危惧ⅠB類(EN)

 

ムツゴロウといえば、名前はよく耳にするものの、その生態はあまり知られていないのではないでしょうか。ムツゴロウについて調べている途中に見つけた動画を何度も再生しているうちに、ムツゴロウの行動に見入ってしまいました。そしてムツゴロウの魅力と、人間の影響で絶滅危惧種に指定されたことの良い面と悪い面の両方に気付かされました。

 

ムツゴロウとは

ムツゴロウの体長は約15cmで、きれいな青色の斑点模様があるのが特徴です。目は頭の上にあり周囲をよく見渡せるようになっています。威嚇や求愛の時には背びれを広げ、青色の斑点が更に目立ちます。

生活場所は干潟で、這ったり飛び跳ねたりして移動します。口を大きくあけたり、ジャンプしたり、ぼーっと止まっている姿はずっと見ていると愛着が湧き、なんだか癒されます。

 

日本では有明海と八代海の一部にしか生息しておらず、その地の代表的な生き物でもあるそうです。しかし1970年頃から、個体数や生息地の面積が減少しました。収穫量では1955年には200トンだったものが、その約30年後には2トンまで減りました。その原因として、環境汚染や干拓、水質変化、乱獲などが挙げられます。特に1980年代からダム建設や河川改修などの大規模開発が実施され、それによって干潟の減少や、ムツゴロウの餌となる苔などのケイソウの減少が大きく影響しています。

 

保護活動

1986年に有明海の芦刈海岸が唯一の保護区に指定されました。「生活と自然を大切にするムツゴロウ王国、芦刈」をキャッチフレーズに、保護区一帯がふれあいパークとして運営されていて、ムツゴロウが間近で見ることができます。また、ムツゴロウのようにどろんこ遊びができる干潟体験場もあります。希少なムツゴロウを保護しつつ、ムツゴロウを近くに感じられるとても魅力的な場所だと思います。特に5月下旬~7月はムツゴロウの求愛ダンスであるジャンプが見られるため、多くのカメラマンが集まるそうです。

ムツゴロウは私達の知らないところで、干拓によって住む場所を奪われたり、環境が汚染されたりと影響を受けていたのだと知りました。芦刈の保護活動以外にも、海にゴミを残さないなどといった私達にできる小さな保護活動をして、ムツゴロウの保護に貢献できるといいですね。

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