MISIAの森でオープニングで展示されたアーティストによる巣箱の5点目は村住知也さんの作品です。
シンプルな本体から下がる涼やかなピンクとシンプルなシルバーが目を引く、コンセプチュアルな作品です。
◆村住知也氏コメント
今日、芸術に関わらず多くの分野で、人の心に大きな変化が起こりつつあるのを感じます。誰もから確実だと信じられてきた出来事が、今や疑わしいものに、また一方、軽視され、必要の無いものだと思われていたことが、貴重な価値を持とうとしています。私達を導いてきた常識という信仰を、再考する機会が訪れているように思います。
というわけで…
廃材を使って巣箱を飾りました。役割を終え捨てられる運命の「もの」に、新しい使い道や、価値を見つけようと試みました。
◆巣箱制作に使用した素材
金箔、アクリル塗料、バッチ、プラスチック、ビニールロープ、壊れたフライ返し
◆プロフィール
1998年 金沢美術工芸大学美術学科 油絵専攻を卒業。
はがきサイズの小さな油彩画を中心に、近年は彫刻も手がける。日常生活つまり現実世界では見ることのできない存在や、捉えようのない現象について描き出そうとしている。2003年オランダでの滞在を契機にスタイルを確立し、大きく評価を受け始めた。
また、イベントの企画運営、福祉施設での美術指導など、アートの可能性を広げる多様な試みも積極的に行っている。